Shopify(ショッピファイ)なら、アプリを使って効率よくドロップシッピングビジネスを始められます。サプライヤーとの連携や在庫管理、注文情報の転送もスムーズで、経営やマーケティングなどのビジネス戦略に集中できるようになります。これからECサイトを始める人だけでなく、既存ビジネスの拡大を目指す人にとっても、Shopifyでのドロップシッピングは最適と言えるでしょう。
Shopifyでのドロップシッピングのやり方は、以下の2通りがあります。ドロップシッピングを始めようと検討している方は、ぜひ参考にしてください。
Shopifyでドロップシッピングアプリを使う方法

Shopifyのドロップシッピングアプリは、ストアとサプライヤーネットワークを連携させることで、商品情報をストアにインポートできるだけでなく、注文情報をサプライヤーに送信することができ、業務効率化が実現します。商品の在庫状況や配送状況を追跡する機能がついているアプリが多いので、カスタマーサポート強化にも活用できます。
Shopifyアプリを使ったドロップシッピングの特徴
- アプリのダウンロード後、連携させればすぐに販売が開始できる
- 商品をストアに自動インポートできる
- サプライヤーに注文情報を自動送信できる
- ドロップシッピングアプリが豊富である
- 幅広いラインナップの商品を取り扱える
ドロップシッピングアプリを活用すれば、取引経験のないサプライヤーの商品も扱えるようになるため、短時間で幅広い商品を販売できるようになります。一方で、同じ商品を扱うストアも多いことから、他のドロップシッパーとの競合に陥りやすいと言うリスクがあります。こういったリスクを避けるには、需要の高いニッチ商品を販売し他社との差別化を図ることが鍵となるでしょう。
アプリを使ったドロップシッピングの始め方
Shopifyアプリを使ってドロップシッピングを始める手順は、以下の通りです。
1. ストアを作成する
Shopifyストアを作成します。3日間の無料体験期間も設けられているため、初めてECサイトを作成する人にとっても安心です。設定ガイドに従って、ホームページ、商品ページ、ナビゲーションメニューなどの基本的な設定を行います。
ネットショップ名やウェブサイトのアドレスをまだお持ちでない場合は、参入する業界や分野、ブランドに合ったドメインを登録しましょう。
2. デザインテーマを選び、カスタマイズする
有料・無料のShopifyのテーマの中から、自社やブランドのイメージにあったテーマを選び、カスタマイズします。公式テーマストアでは、業界や必要な機能から検索する機能もついているため、詳細やレビューなども参考にしながらテーマを選ぶと良いでしょう。
使いたいデザインテーマが決まったら、色やフォント、ロゴ設定、レイアウトなどの設定を行います。
3. ドロップシッピングアプリをダウンロードして連携する
販売したい商品を取り扱っているサプライヤーとストアを連携できるドロップシッピングアプリを選びます。アプリを選ぶ際には、サプライヤーの所在地や商品の種類、他のドロップシッパーからの評価やフィードバックなどの要素を考慮しましょう。
サプライヤーは在庫管理だけでなく、注文処理や配送を担うため、アプリ選びは非常に重要です。最終決定を下す前に、サプライヤーについて調べ、商品サンプルを取り寄せて品質の
確認を行うことも検討しましょう。
使用するアプリが決まったらダウンロードし、サプライヤーサイトと連携を開始します。
4. 商品ページを準備する
販売したい商品は、ドロップシッピングアプリからインポートすることが可能で、ストアに商品の詳細と画像が自動で入力されます。
インポートされる情報をそのまま使用して販売を開始することもできますが、商品情報をより詳しく記載したり、消費者が必要となる情報を探して追加したりするといった工夫も大切です。文章だけでなく、商品画像を追加するなど、消費者の購買意欲を高めることを意識して商品ページを準備することで、コンテンツの独自性を高め、差別化が図れます。
人気のShopifyドロップシッピングアプリ4選
1. AliDrop(アリドロップ)

AliDropは、Alibaba(アリババ)が運営するECモール、Aliexpress(アリエクスプレス)と連携できるアプリです。数百万にのぼるAliexpressの商品をECサイトで販売でき、ニッチな商品やトレンド商品も数多く扱えるようになります。無料で始められるだけでなく、日本語表記にも対応しているため、初めてドロップシッピングに参入する人にとっても安心です。さらに、世界中への商品発送が可能であるため、越境ECを視野に入れているサイト運営者にもおすすめです。
2. Printful(プリントフル):オンデマンド印刷

Printfulは、オリジナル商品をドロップシッピングできるオンデマンド印刷会社です。Tシャツを始めとしたアパレル製品のほか、スマホケースやマグカップなどのオリジナル商品を作ることができます。注文フルフィルメントにも対応しているだけでなく、ブランドタグの追加や割引クーポンなどのノベルティの同封といったブランド向けカスタマイズオプションも充実しています。
3. POPCUSTOMS(ポップカスタムズ)

POPCUSTOMSでは、洋服やバッグなどのアパレルアイテムやカー用品、アクセサリーなどをカスタマイズしてドロップシッピングができます。無料で使える3Dデザインメーカーがあり、作成したデザインを360度好きな角度から確認できます。また、配送は複数の運送会社から選べるという特徴があります。
4. CONTRADO(コントラード)

CONTRADOは、布プリントを得意とするオンデマンド印刷サービスです。100種類以上の生地と最先端の印刷技術を提供しているのが特徴です。布プリントのほかにも、衣類や室内装飾などのアイテムにオリジナルデザインを入れられます。事業者からの評価が高く、ドロップシッピング可能な商品も450種類以上と豊富な品揃えが魅力的です。
サプライヤーと直接提携し、Shopify上で商品を管理する方法

メーカーや卸売業者などのサプライヤーと直接連携するドロップシッピングの方法は、扱いたい商品を自分で選べるため、アプリ上から選ぶよりも商品選びの自由度が高いと言えます。競合とは異なる商品を扱える、競合他社が少なく価格競争を回避しやすいというメリットもあるでしょう。一方で、サプライヤーと直接交渉したり、個別に契約を行う必要があり、時間がかかる傾向にあります。提携を提案する場合、関係を築くだけでなく、プレゼン力や交渉力も必要で、契約にこぎつけた場合には契約書の作成といった専門知識も必須です。そのため、初めてドロップシッピングやECサイトを始める方には難易度が高いと言えるでしょう。
サプライヤーとの直接提携の特徴
- 直接提携をするまでにサプライヤーとの関係構築をしなければならない
- プレゼン力や交渉力が求められる
- 価格設定や注文処理の方法に関する契約を直接交わす必要がある
- 価格競争に巻き込まれにくい
ドロップシッピングを行うにあたり、ニッチな業界や分野での認知度を上げられるようになると、サプライヤー側からのアプローチがある場合もあります。優先的な交渉の機会が得られたり、有利な価格での取引ができたりする可能性もあるでしょう。
一方で、サプライヤーとの直接提携により、取引上のルール調整や流れの確認などが必要となり、マニュアル作成の必要性も出てくるでしょう。注文情報が自動で送信されるShopifyアプリを使う方法とは異なり、手動で転送するか、自動で送信されるようシステム開発が必要となるケースもあります。在庫切れが起こった場合には、代わりとなるサプライヤーとの取引も検討しなければならなくなる可能性もあります。
ドロップシッピングサプライヤーを見つける方法
- 取引基準をリストアップする
- 卸売業者リストやサプライヤーリストの取得、ネット検索などを通して、ドロップシッピングを行っている業者を探す
- サプライヤーのウェブサイトやアプリを注意深く確認する
- 取引候補となるサプライヤーを絞り込む
- 必要に応じて直接サプライヤーとやり取りを行う
ドロップシッピングサプライヤーを見つけるには、どのような基準を満たした企業と取引をしたいかをリストアップするところから始めます。卸売業者リストやサプライヤーリストなどを取得したり、ネット検索を行って、ドロップシッピングを行っている業者を一覧表にすると良いでしょう。その後、ウェブサイトやアプリを閲覧し、基準を満たす企業かどうかに着目しながらサプライヤーを絞り込みます。
特に、配送スピードや顧客対応の素早さは、顧客満足度に大きく関係します。ターゲット層の多い国やエリアに倉庫を持つサプライヤーとの取引を優先すると、配送期間の短縮にもつながります。
サプライヤーを選定する上で必要な情報はネットや資料だけで全て取得できるとは限りません。そのため、場合によっては直接企業に質問をしたり、会いに行ったりすることで情報を集める努力も必要でしょう。
サプライヤー選びはドロップシッピングを行う上で重要な作業の一つです。信頼できるパートナーを見つけるためにも、レビューを読んだり在庫状況の確認を行ったり、さらには直接やり取りをしたりするなど、時間と手間を惜しまずにリサーチすることをおすすめします。
ドロップシッピングに活用できるShopifyツール

Shopify Collective(ショッピファイコレクティブ)※米国のみ
Shopify Collectiveとは、Shopifyのストア同士が提携できるようになり、互いの商品を販売できる機能のことです。小売業者は他のShopifyストアから気に入った商品をインポートでき、自身のオンラインストアでドロップシッピング商品として販売することができます。Shopify Collectiveは現在、アメリカに拠点を置く対象ストアのみ利用が可能です。手軽に商品を追加、販売できることから、日本での導入が待たれています。
ストア分析
ストア分析の機能を使うと、ウェブサイトの訪問者や売上だけでなく、マーケティングキャンペーンについてのデータなど、さまざまな分析データを取得することが可能です。
レポートを活用すれば、人気のある商品が何かを知ることができるだけでなく、閲覧数の多いページ、顧客数の推移、リアルタイムでのストアパフォーマンスについても把握できます。さらに、顧客のサイト訪問時の使用デバイスや好みのブランド、関心があるコンテンツといったターゲットオーディエンスに関する情報についても、より理解を深められるようになります。
Shopify Inbox(ショッピファイインボックス)
Shopify Inboxは、ストア用のチャット機能を作成できるツールです。このツールを使うことで、ストアのチャットを一括管理できます。また、チャットを離れることなく顧客の閲覧履歴や購入履歴を確認できるため、おすすめ商品をすばやく紹介するなど、カスタマーサポートの強化につなげられるのもメリットです。自動メッセージも送信できるので、チャット対応時間などよくある質問に自動で答えることができ、コミュニケーションの効率化も図ることができます。
ソーシャルラストアプリ
ソーシャルラストアプリを導入して、レビューやUGCを集め、商品ページに追加することができます。コメントが残せる機能を使うと、閲覧者に安心感を与えることにもつながるでしょう。
Shopifyメール
Shopifyメールは、メールの作成から送信、管理まで一元化できる機能です。事前に用途別に用意されたテンプレートが豊富であるほか、メール送信の自動化ができるので、メール対応の効率化につながります。フォントや文字サイズ、配色の調整や、ボダンの追加も簡単にできるので、自身のECサイトやブランドにあったデザインに仕上げることもできます。
Facebook&Instagramアプリ
Facebook&Instagramアプリをインストールし、在庫を同期させることで、Facebook(フェイスブック)またはInstagram(インスタグラム)から顧客が直接商品を購入できるようになります。SNSマーケティングは、ビジネスの成長を促すための優れたアプローチの一つですが、広告予算を用意できない場合でも、このアプリを活用すればソーシャルメディアからの販売数増加を目指せます。
Shopアプリ
Shopアプリとは、Shopifyで構築されたストアの商品をECモールのように表示し、ユーザーが簡単に検索・購入できるものです。必要な要件を満たして自社サイトをShopアプリに登録すると、ストアの露出が増え、新規顧客の獲得や海外市場の開拓、リピーターの増加といったメリットが得られます。配送状況追跡アプリのArrive(アライブ)と、Shop Pay(ショップペイ)も入っていて、ユーザーは決済からリアルタイムでの配送状況の追跡までをシームレスに行うことができるため、顧客満足度の向上にもつながります。
まとめ
Shopifyでドロップシップングを行うには、ドロップシッピングアプリを使う方法と、サプライヤーと個別提携する方法があります。
Shopifyのドロップシッピングアプリを使うと、アプリダウンロード後にすぐに販売が開始できたり、商品をストアに自動インポートできたりと、簡単にドロップシッピングを始められます。幅広いラインナップの商品を取り扱えるというメリットもあり、初めてドロップシッピングビジネスを始める人におすすめです。一方で、同じ商品を扱うストアが多いことから、オンデマンド印刷を活用してオリジナル商品を作るなど、競合他社との差別化が必要となります。
サプライヤーと直接提携する方法では、競合他社が少なく価格競争を回避しやすいというメリットがある反面、プレゼン力や交渉力が必要になるため初心者には難しい方法と言えるでしょう。
おすすめドロップシッピングサプライヤーの記事も参考にしながら、ドロップシッピングでの無在庫販売に挑戦してみてはいかがでしょうか。
Shopifyでドロップシッピングを行う方法に関するよくある質問
Shopifyでドロップシッピングを行うメリットは?
- アプリを使えば簡単にドロップシッピングが始められる
- 商品のインポートや注文処理の自動化ができるため、効率的にビジネスを運営できる
- ドロップシッピングに活用できる機能が豊富である
Shopifyでのドロップシッピングは日本でもできる?
はい、Shopifyを使えば日本でも簡単にドロップシッピングができます。
Shopifyでドロップシッピングサプライヤーを見つけられる?
Shopify App Storeからドロップシッピングサプライヤーを見つけられます。サプライヤーアプリを使ってストアと連携すれば、商品のインポートができるだけでなく、フルフィルメントのための注文の詳細をサプライヤーに自動転送できます。
文:Masumi Murakami