転売ビジネスを始めようと思ったときに、卸売商品を仕入れることを検討する方は多いと思います。卸売商品はインターネット上でも多く販売されていますが、その中から転売ビジネス成功につながる商品を見つけるにはどうすればよいでしょうか?また、どの卸売サイトなら掘り出し物が見つかる可能性が高いでしょうか?
卸売商品を仕入れて転売ビジネスを行う際には、ほかにも考慮すべきことがたくさんあります。購入先や購入するユニット数、利益率など、さまざまな要素を考えなければなりません。
この記事では、転売ビジネスに合った卸売商品の選び方、購入先、転売ビジネス成功のコツを紹介します。
転売ビジネスとは

転売ビジネスとは、商品を安く仕入れ、仕入れ値より高い価格で販売し、差額から利益を得るビジネスモデルです。計画的に商品を選び、需要がある市場で販売することで、少額の資金からでも始められるのが特徴です。個人の副業から本格的な事業まで幅広いスタイルがあり、オンライン取引の普及により誰でも挑戦しやすくなりました。
転売ビジネスのメリット

- 簡単で誰でも始めやすい:転売ビジネスは、商品を仕入れて販売するだけのシンプルなビジネスモデルで、専門知識や資格がなくても始められます。
- 少額の資金でスタート可能:実店舗が不要なため初期投資を抑えられ、少ない在庫からビジネスを始めて徐々に拡大できます。
- 短時間で収益化できる:転売ビジネスは商品が売れたら利益が発生するため、比較的短時間で収益化できます。
- 工夫次第で高収益を狙える:市場動向に合わせて商品を選定・価格設定することで、利益率を高めるチャンスがあります。
転売ビジネスに最適な卸売製品の例

転売ビジネスに適した安価な卸売製品の例として、次のようなものがあります。
- アニメ・キャラクターグッズなど趣味のアイテム
- コスメや化粧品などの美容雑貨
- トレーディングカード
- 小型家電やスマホケースなどのガジェット
転売ビジネスに最適な製品の選び方
転売ビジネス開業のための仕入れをする前に、転売に適した商品を見極めるためのポイントを理解しておきましょう。
転売に最適な卸売商品を選定する際は、以下の4つのことを行います。
利益率を計算する
転売用商品の仕入れでは、まず利益率計算ツールを使って粗利益率を確認しましょう。目安として約40%以上の利益率があれば、販売後のコストを差し引いても十分な利益が期待できます。
また、1点あたりの販売価格が低すぎると薄利多売になり、効率が悪化します。初心者は1,500円〜2万円の価格帯に設定すると、少ない販売数でもまとまった利益が得やすいです。さらに、アップセルやクロスセルの組み合わせも考慮し、平均注文額を高める工夫が重要です。
市場性を検討する
次に、市場調査や競合調査を行います。Amazonや楽天などのマーケットプレイスで同類商品が多すぎる場合、市場は飽和している可能性が高く、価格競争で利益が削られがちです。
一方で、ニッチ市場の商品は競合が少なく差別化しやすいでしょう。ただし、競合が少なすぎる場合は需要自体が低い可能性もあるため、GoogleトレンドやSNS、広告の出稿状況から消費者ニーズを推定してください。
また、季節性やトレンドも重要です。季節商品は在庫管理や販売タイミングが難しい一方、定番品なら年間を通じて安定した売り上げが見込めます。
物流リスクに注意する
物流面も重要な判断基準です。製品のサイズや重量は送料や配送効率に直結します。小型・軽量でコンパクトなサイズのものが理想です。割れ物や精密機器は配送中の破損リスクが高く、返品やクレームが発生しやすいので、耐久性や可動部分の少なさも意識してください。
また、国内配送と海外配送では送料・通関・納期に大きな差があり、どちらを選ぶかは戦略に応じて決める必要があります。
取引条件を確認する
取引条件も見逃せないポイントです。仕入れの最小注文数量が多いと、初期投資が大きくなりリスクが高まります。少量発注が可能なサプライヤーを選ぶことで、資金繰りを安定させやすくなります。
支払条件(前払い、後払い、分割払いなど)も確認しておきましょう。加えて、返品・交換ポリシーや不良品対応の可否は、仕入れ先の信頼性を測る重要な要素です。
ブランド品の場合は商標権の問題や規制にも注意し、食品・化粧品などは輸入制限や許認可が必要かどうか事前に確認しておくことが大切です。
仕入れにおすすめの卸売サイト
1. Alibaba

Alibaba(アリババ)は、中国最大級のB2Bオンライン卸売プラットフォームです。世界中のメーカーやサプライヤーから商品を直接仕入れられるだけでなく、低価格での大量購入にも対応しているため、小売業者やEC事業者がグローバルに取引を拡大する際の強力な仕入れ先として活用しています。
2. NETSEA

NETSEA(ネッシー)は、国内最大級のBtoB卸売サイトです。アパレルや雑貨、家電など多彩な商品を小ロットから仕入れ可能で、個人事業主やネットショップ運営者も登録・利用できます。メーカー直取引のため、低価格で安定した仕入れができ、仕入れ先の開拓にも役立つプラットフォームです。
3. orosy

orosy(オロシー)は、国内外のブランド商品を小売店向けに卸販売するBtoBプラットフォームです。アパレルや雑貨、食品などを1点から仕入れられ、セレクトショップやECサイトの差別化に最適です。洗練された商品ラインナップが特徴で、個人事業主やスモールビジネスでも利用しやすいサービスです。
4. TopSeller

TopSeller(トップセラー)は、無在庫販売に対応したドロップシッピング型BtoB卸売サイトです。家電や雑貨、アパレルなど約30万点の商品を取り扱い、在庫リスクなしでオンラインの転売ビジネスが始められます。商品登録や受注処理も自動化でき、初心者から事業者まで幅広く活用されています。
5. SUPER DELIVERY

SUPER DELIVERY(スーパーデリバリー)は、国内外のメーカーや問屋の商品を仕入れられるBtoB卸売サイトです。アパレル・雑貨・食品・家具など幅広い商品を取り扱い、小ロットから注文可能です。ディスプレイラックのような什器やラッピング用品などの店舗資材も扱っているため、ネットショップだけでなく実店舗も運営している事業者におすすめのサービスです。
6. 卸売ドットコム

卸売ドットコムは、食品・雑貨・家電など幅広い商品を取り扱うBtoB卸売サイトです。1点からの小ロット仕入れが可能で、ネットショップや実店舗運営者が気軽に利用できます。医薬品や衛生用品、生活用品も取り扱っており、転売ビジネスに適した商品を豊富なラインナップの中から探せます。シンプルな操作性で、仕入れ初心者にも使いやすいプラットフォームです。
7. ザッカネット

ザッカネットは、全国の雑貨メーカーや卸業者が集まるBtoB卸売サイトです。インテリア雑貨、生活用品、ファッション小物など多彩な商品を1点から仕入れできます。トレーディングカードや韓国コスメなど人気のあるニッチ市場の商品も仕入れられるため、転売ビジネスで売れやすい商品を見つけられる可能性があります。
バイヤーニーズ掲示板で探している商品についてメーカーなどに一括で問い合わせることもでき、効率的に仕入れ商品を探せるのも特徴です。
8. 通販素材

通販素材は、食品・飲料・日用品を中心に取り扱うBtoB卸売サイトです。小ロットから仕入れができ、ネットショップや通販ビジネスを展開する事業者に便利です。大型家具をはじめとする多彩なインテリア商品をドロップシッピングとして販売できるため、在庫リスクなしで転売ビジネスを始められます。
9. 卸問屋.com

卸問屋.comは、食品・生活雑貨・アパレルなど多彩な商品を扱うBtoB卸売サイトです。全国の卸問屋やメーカーの商品を一括で検索・比較でき、小ロットからの仕入れもできます。メディアで取り上げられている商品も多いため、転売ビジネスで売れやすい商品を仕入れることができます。
10. goooods

goooods(グッズ)は、国内外のデザイン性に優れたブランド商品を取り扱うBtoB卸売サイトです。アパレル、インテリア、食品など多彩な商品を1点から仕入れできます。小売店やネットショップが他店と差別化できる個性的な商品を見つけやすいプラットフォームです。
転売ビジネスで成功するコツ
1. 国内調達・国外調達の戦略を見極める
転売ビジネスを始める際、仕入れ先を国内にするか国外にするかの判断は非常に重要です。国内調達は、日本国内のメーカーや卸売業者から商品を仕入れるため、輸送期間が短く、関税や通関手続きの心配がないというメリットがあります。また、日本語でのやり取りができるため、初心者でもトラブルが起きにくい点が魅力です。
一方、国外調達は中国などの単価の安いメーカーや業者から仕入れることができるため、原価率を大幅に抑えることが可能です。また、国外調達することで日本未発売の商品を仕入れて転売できる可能性もあります。しかし、国外調達は配送日数の長期化や送料の増加、言語や時差の問題が発生しやすいというリスクも伴います。
まずは、自社の資金力や輸入経験の有無を踏まえたうえで、どちらが適しているか慎重に検討することが成功への第一歩です。
2. 信頼できるサプライヤーと商品を選ぶ
仕入れ先の選定は、転売ビジネスの成否を左右する非常に重要な要素です。いくら市場で需要の高い商品でも、サプライヤーや卸売業者が不安定では、安定した供給や品質維持は難しくなります。信頼できる卸売業者を見つけるためには、まず卸売マーケットプレイスや仕入れサイトで複数の候補をリストアップしましょう。
また、実際に少量のサンプルを注文し、商品品質・梱包状態・納期遵守・問い合わせ対応の速さなどを細かく確認することも大切です。商品については耐久性・見た目・手触りを細かく確認し、顧客が実際に手に取った際の満足度をイメージしましょう。また、「シンプルで使いやすいかどうか」も大切な判断基準です。複雑すぎる商品は使い方の説明やサポートが必要になりやすく、クレームの発生リスクが高まります。
サプライヤー選びではレビューやSNSなどで他の事業者の評価や体験談を調べることも効果的です。悪質な業者を避け、長期的に信頼できるパートナーと取引を築くことで、転売ビジネスを安定して続けやすくなります。
3. 徹底した市場調査とリサーチを行う
「売りたい商品」ではなく「売れる商品」を選ぶことが転売ビジネス成功の基本です。そのためには、Amazonや楽天のベストセラー分析、GoogleトレンドやSNSでの話題性の確認、さらには競合他社のラインナップや価格帯調査が欠かせません。
しっかりした市場調査と商品リサーチを行うことで、需要がある商品を仕入れることが可能になり、無駄な仕入れリスクを最小限に抑えて転売ビジネスを成功させやすくなります。
4. リスク管理を行い在庫戦略をたてる
転売ビジネスでは、在庫を抱えすぎてしまうと資金繰りが苦しくなり、場合によっては大きな損失につながることがあります。そのため、最初は小ロットで仕入れ、テスト販売を行って需要を確認するのが鉄則です。
売れ行きが好調であれば追加発注をかけ、売れ残りリスクを最小限に抑えましょう。さらに、在庫管理システムを導入することで、過剰在庫や欠品を防ぎ顧客満足度を高めることもできます。複数の販売チャネル(Amazon・自社サイト・フリマアプリなど)を併用し、販路を広げておくこともリスク分散に有効です。
5. 法律を遵守し信頼性を確保する
転売ビジネスを続けるためには、法律を守り、顧客からの信頼を積み上げることが不可欠です。特に、商標権を侵害するようなコピー品や偽ブランド品の取り扱いは厳禁です。
また、特定商取引法に基づき、商品ページに正確な表記を行うことも大切です。返品ポリシーや交換対応の条件なども明確に示しておくことで、顧客対応がスムーズになり、ブランドとしての信用度も向上しトラブルを防げます。小さな違反が後々大きな問題にならないよう、法律の基礎知識をしっかり身につけておきましょう。
6. 収益性を高めるための工夫をする
単純に商品を売るだけではなく、収益性を高めるための工夫も重要です。例えば、関連商品を組み合わせて提案するクロスセルや、上位モデルへのアップセルで平均注文額を増やす戦略は効果的です。
また、利益率と販売スピードのバランスを取りながら価格設定を行い、キャッシュフローを改善させることも成功の秘訣です。さらに、顧客満足度を高める丁寧なカスタマーサポートやレビュー依頼は、リピーターを増やし、安定した売り上げにつながります。
まとめ
転売ビジネスのために商品を仕入れる際には考慮すべきことがたくさんありますが、成功するためには、まず売れる商品を選びましょう。取り扱う商品の目処がついたら、利益率、競合、消費者需要を評価し、信頼できる卸売業者を見つけます。仕入れ先を決めたら、大量に注文する前に商品をサンプルとして購入してテストしましょう。
また、仕入れ先の規約や法令もしっかりと確認し、違法な転売や倫理的に問題のある転売にならないよう注意することも大切です。消費者からの信頼を得て、持続可能な転売ビジネスにしましょう。
転売ビジネスに関するよくある質問
転売は違法?
転売は違法ではありません。しかし、物販ビジネスとして転売を行う際、中古品を扱う場合は古物商許可を取得しなければなりません。また、薬機法や酒税法、チケット不正転売禁止法などに抵触する販売行為は違法となります。
転売ビジネスと転売ヤーはどう違う?
転売ビジネスは法令を遵守し、商品は定価か定価より少し安い値段で販売するなど、消費者や仕入れ先からの信頼があります。それに対し、転売ヤー(転売屋)は需要のある商品を定価で大量購入し、品薄になった市場で高額転売することで多額の利益を得るなど、消費者や仕入れ先から迷惑業者として認識されている点に違いがあります。
転売ビジネスとせどりの違いは?
転売ビジネスとせどりには大きな違いはありません。せどり(背取り)とは元々、古本を転売を目的として買うことを指していました。現代では、どちらもさまざまな商品を仕入れて転売し、その差額を利益とするビジネスを指します。
転売ビジネス用の安価な製品が買えるサイトは?
- Alibaba
- NETSEA
- orosy
- TopSeller
- SUPER DELIVERY
- 卸売ドットコム
- ザッカネット
- 通販素材
- 卸問屋.com
- goooods
転売ビジネスで販売しやすいものは?
- アニメやキャラクターのグッズ
- コスメや化粧品
- トレーディングカード
- 小型家電
文:Norio Aoki